MISUMI Takafumi
民俗学者。博士(社会学)。単著に『神輿と闘争の民俗学:浅草・三社祭のエスノグラフィー』(七月社、2023年3月)がある。民俗学・社会学の領域にまたがった、以下の3つの問題に関心を有している。
①:現代の大規模祭礼のありようにかんする研究:日本各地の大規模祭礼のありようの理論化を試みている。これらの研究は、地域外参加者の視点をふまえたうえで、大規模祭礼を分析しようとする部分に特徴がある。これまでの研究で取り上げた祭礼としては、東京都23区東部地域の熱狂的神輿祭礼(三社祭・鳥越祭など)、青森県のねぶた・ねぷた系行事、兵庫県阪神地域のだんじりなどがある。また2020年以降は、コロナ禍における大規模祭礼の実施にかんする研究も行っている。
②:「民俗」概念の再検討:英語圏の民俗学、中国民俗学、周辺社会科学の知見を批判的に援用したうえで、日本の民俗学において研究対象となる「民俗」をどのように転換することが可能なのか、そして、その「民俗」をどのような方法論から研究できるのかを検討している。この関心にもとづき、インターネット上の創造性にかんするアメリカ民俗学の学説史の検討や、SEO技術とライターの創造性・美学とのせめぎ合いにかんする研究を行っている。
③:日本における「ふるさと」ブームの研究:TV番組「ふるさとの歌まつり」(1966-1974年)とアナウンサー/参議院議員宮田輝の活動を主要な研究対象として、この時代の「ふるさと」や「民俗」への再注目・再活性化現象について検討している。
以上の研究の成果として発表した論文等のうち、掲載雑誌の規程で執筆者自身による転載が許されているものの全てを、「ホームページ」、「参考URL」に記述した筆者のresearchmapにおいて公開しており、ダウンロードが可能である。
Degree 【 display / non-display 】
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Degree name:博士(社会学)
Classified degree field:Humanities & Social Sciences / Cultural anthropology and folklore
Conferring institution:Kwansei Gakuin University
Acquisition way:Coursework
Date of acquisition:2021.10
Career 【 display / non-display 】
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Affiliation:Kwansei Gakuin University
Department:School of Sociology
Title:Assistant Professor
Date:2022.04 -
Research Areas 【 display / non-display 】
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Research field:Humanities & Social Sciences / Cultural anthropology and folklore
Papers 【 display / non-display 】
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Title: コロナ禍の祭礼において、なぜ担い手たちは疫病退散を強調したのか——岐阜県A神社の春祭り・秋祭りを事例として——
Journal name: (317) (p.1 - 32)
Date of publication: 2024.02
Author(s): 三隅貴史 -
Title: 神輿製造・供給先の時空間分析—千葉県市川市行徳の神輿製造業者を事例として—
Journal name: 千葉商大論叢 vol.60 (3) (p.85 - 105)
Date of publication: 2023.03
Author(s): 田中祥一・三隅貴史・小口広太 -
Language: Japanese
Title: 日本民俗学におけるインターネット研究の課題—アメリカ民俗学の学説史の検討をとおして—
Journal name: 現代民俗学研究 vol.14 (p.21 - 36)
Date of publication: 2022.03
Author(s): 三隅 貴史Type of publication: Research paper (scientific journal)
Co-author classification: Single Author
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Language: Japanese
Title: 地域住民-地域外参加者関係からみる江戸・東京の祭礼史
Journal name: 佛教大学宗教文化ミュージアム編『都市祝祭:歴史地理学はどう向き合うのか?』 (p.16 - 24)
Date of publication: 2021.12
Author(s): 三隅 貴史Type of publication: Research paper (bulletin of university, research institution)
Co-author classification: Single Author
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Language: Japanese
Title: 神輿会の民俗学的研究—「価値をめぐる闘争」からみる江戸・東京の祭礼史—
Date of publication: 2021.10
Author(s): 三隅 貴史Type of publication: Doctoral thesis
Co-author classification: Single Author
Books 【 display / non-display 】
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Title: 神輿と闘争の民俗学:浅草・三社祭のエスノグラフィー
Publisher: 七月社
Date of publication: 2023.03
Author(s): 三隅貴史
Authorship:Sole author
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Title: COVID-19 の現状と展望:生活学からの提言
Publisher: 国際文献社
Date of publication: 2022.06
Author(s): 塩月亮子・有本尚央・阿南透・伊藤純・三隅貴史・竹中宏子・武田俊輔
Area of responsibility: 「COVID-19下における祭礼・民俗行事の現状を共有する」に関する報告
Authorship:Contributor
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Language: Japanese
Title: コロナ時代の仕事・家族・コミュニティ:兵庫県民の声からみるウィズ/ポストコロナ社会の展望
Publisher: ミネルヴァ書房
Date of publication: 2022.03
Author(s): 三隅 貴史
Type of books: Scholarly book
Authorship:Contributor
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Title: 山・鉾・屋台の祭り研究事典
Publisher: 思文閣
Date of publication: 2021.04
Author(s): 三隅貴史
Area of responsibility: 山・鉾・屋台の囃子ことば・ひき方
Authorship:Contributor
Research Projects 【 display / non-display 】
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Research category:若手研究
Project year:2024.04 - 2028.03
Title:われわれ意識はいかにして成立するのか?:日本の祭礼における地域外参加者の研究
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Research category:Grant-in-Aid for Research Activity start-up
Project year:2022.08 - 2024.03
Title:青森ねぶた祭におけるハネトライダー/チャリダーの民俗学的研究
Presentations 【 display / non-display 】
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Language:Japanese
Conference name:現代民俗学会2022年度年次大会シンポジウム
International/Domestic presentation:Domestic presentation
Holding date:2022.05
Title:趣旨説明:世間話研究の可能性 ことばの実践から「公共性」を問う
Presentation type:Symposium, workshop panel (nominated)