古村 聖
KOMURA MIZUKI
伝統的な経済学では、家計をあたかも一人の個人であるかのように想定して分析がなされてきました。しかし、現実には家族には夫婦、親子と家族を構成する人々は複数存在しており、それぞれに考えを持って生活しています。私は家族による複雑な意思決定のもと、これまで議論されてきた社会経済の帰結や政策の効果がどのように変化するのかを研究してきました。たとえば、夫婦で財布の紐をだれが握るのか、兄弟で高齢の親の介護を誰が行うか、またそのために誰がどれだけ働くか、という各世帯の選択は、その家族だけでなく社会全体にも労働市場をはじめさまざまな経路を通じて影響を与え、また公共政策の効果も変えてしまうとも考えられます。
さらに最近では家計内の意思決定プロセスだけではなく、家族がどのように形成されるのかという問題にも関心を持っています。現代では戦後の象徴とされた父と母、子どもという核家族という概念すら薄れ、単身世帯が増えるなど家族という組織の多様性も広がってきました。一方で、片親世帯の貧困や家庭内の様々な問題にあえぐ人たちは、既存の家族の在り方にとらわれ、制度に取り残されたことで自らの幸せを追求することが困難になっている側面もあります。法学や社会学、心理学など他分野の知見を取り入れながら家族の経済学研究を通してこのような問題にも取り組んでいきたいと思っています。
経歴 【 表示 / 非表示 】
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所属:関西学院大学
部署名:経済学部
職名:准教授
年月:2022年09月 ~ 継続中 -
所属:IZA (Institute of Labor Economics)
職名:Research Fellow
年月:2017年08月 ~ 継続中 -
所属:GLO (Global Labor Organization)
職名:Research Fellow
年月:2017年03月 ~ 継続中 -
所属:武蔵大学
部署名:経済学部
職名:准教授
年月:2016年04月 ~ 2022年08月 -
所属:科学技術人材育成のコンソーシアムの構築事業
職名:特任助教
年月:2015年01月 ~ 2016年03月
論文 【 表示 / 非表示 】
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記述言語:英語
タイトル:COVID-19, marriage, and divorce in Japan
誌名:REVIEW OF ECONOMICS OF THE HOUSEHOLD 20巻 3号 (頁 831 ~ 853)
出版年月:2022年09月
著者:Mizuki Komura, Hikaru OgawaDOI:10.1007/s11150-022-09609-7
掲載種別:研究論文(学術雑誌)
共著区分:共著
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記述言語:英語
タイトル:Consequences of war: Japan's demographic transition and the marriage market
誌名:JOURNAL OF POPULATION ECONOMICS 35巻 3号 (頁 1037 ~ 1069)
出版年月:2022年07月
著者:Kota Ogasawara, Mizuki KomuraDOI:10.1007/s00148-021-00826-5
掲載種別:研究論文(学術雑誌)
共著区分:共著
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記述言語:英語
タイトル:Optimal income taxation when couples have endogenous bargaining power
誌名:ECONOMIC MODELLING 83巻 (頁 384 ~ 393)
出版年月:2019年12月
著者:Mizuki Komura, Hikaru Ogawa, Yoshitomo OgawaDOI:10.1016/j.econmod.2019.09.021
掲載種別:研究論文(学術雑誌)
共著区分:共著
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記述言語:英語
タイトル:Capital market integration and gender inequality
誌名:REVIEW OF DEVELOPMENT ECONOMICS 23巻 3号 (頁 1387 ~ 1413)
出版年月:2019年08月
著者:Mizuki Komura, Hikaru OgawaDOI:10.1111/rode.12593
掲載種別:研究論文(学術雑誌)
共著区分:共著
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記述言語:英語
タイトル:Pay-As-You-Go Pension, Bargaining Power, and Fertility
誌名:FINANZARCHIV 74巻 2号 (頁 235 ~ 259)
出版年月:2018年06月
著者:Mizuki Komura, Hikaru OgawaDOI:10.1628/fa-2018-0003
掲載種別:研究論文(学術雑誌)
共著区分:共著
MISC 【 表示 / 非表示 】
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記述言語:日本語
タイトル:労働経済学研究の現在 : 2021~23年の業績を通じて
出版者・発行元:東京 : 労働政策研究・研修機構
誌名:日本労働研究雑誌 66巻 2・3号 (頁 2 ~ 49)
出版年月:2024年
著者:花岡 智恵, 深井 太洋, 宮本 弘曉, 古村 聖
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記述言語:日本語
タイトル:家族の経済学に基づく世代間関係と民間介護保険需要に関する研究
出版者・発行元:生命保険文化センター
誌名:生命保険論集 = JILI journal 214号 (頁 233 ~ 266)
出版年月:2021年03月
著者:古村 聖
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タイトル:「人口減少が経済に与える影響の分析」人口減少社会と非正規労働
誌名:人口減少が経済に与える影響の分析研究会報告書 2018年度(Web)
出版年月:2019年
著者:古村聖, 大竹文雄, 大竹文雄
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記述言語:日本語
タイトル:夫婦間交渉力と生命保険需要に関する実証研究
誌名:生命保険論集 = JILI journal 194号 (頁 141 ~ 170)
出版年月:2016年03月
著者:古村 聖
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
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記述言語:日本語
タイトル:地震保険,夫婦のコンフリクトおよび世帯内交渉力に関する実証研究
誌名:損害保険研究 78巻 1号 (頁 51 ~ 76)
出版年月:2016年
著者:古村 聖
掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
受賞 【 表示 / 非表示 】
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賞名:研究助成成果論文表彰制度 優秀論文賞
受賞年月:2021年09月
授与機関:生命保険文化センター
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賞名:日本保険学会賞
受賞年月:2016年10月
授与機関:日本保険学会
受賞者(グループ):古村聖
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賞名:日本応用経済学会奨励賞
受賞年月:2014年06月
授与機関:日本応用経済学会
受賞者(グループ):古村聖
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賞名:育志賞
受賞年月:2014年02月
授与機関:日本学術振興会
受賞者(グループ):古村聖
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賞名:名古屋大学学術奨励賞
受賞年月:2013年06月
授与機関:名古屋大学
受賞者(グループ):古村聖
共同研究・競争的資金等の研究課題 【 表示 / 非表示 】
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研究種目:基盤研究(C)
研究期間:2018年04月 ~ 2023年03月
タイトル:家族の経済学に基づく規範の維持可能性に関する研究
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研究種目:若手研究(B)
研究期間:2015年04月 ~ 2019年03月
タイトル:家計内交渉モデルに基づく公的年金制度の世帯内所得再分配効果に関する経済理論研究
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研究期間:2015年01月 ~ 2016年03月
タイトル:世代間および家計内の所得格差と再分配政策に関する経済分析
提供機関:科学技術振興機構
制度名:科学技術人材育成費補助金
講演・口頭発表等 【 表示 / 非表示 】
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記述言語:日本語
会議名:サイエンスアゴラ2016 「科学における発見、数学における発見」
開催年月:2016年11月
タイトル:数式で描く家族の行動とコンフリクト
会議種別:公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
担当授業科目(学内) 【 表示 / 非表示 】
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履修年度:2024年度(西暦)
提供部署名:経済学研究科前期
授業科目名:労働経済学A
授業形式:代表者
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履修年度:2024年度(西暦)
提供部署名:経済学部
授業科目名:卒業研究演習A
授業形式:代表者
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履修年度:2024年度(西暦)
提供部署名:経済学部
授業科目名:卒業研究演習B
授業形式:代表者
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履修年度:2024年度(西暦)
提供部署名:経済学部
授業科目名:卒業論文
授業形式:代表者
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履修年度:2024年度(西暦)
提供部署名:経済学部
授業科目名:発展労働経済学A
授業形式:代表者
委員歴 【 表示 / 非表示 】
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団体名:公益財団法人生命保険文化センター
委員名:「家族が多様化する時代の保険のあり方に関する研究会」研究会委員
年月:2023年05月 ~ 継続中 -
団体名:日本経済学会
委員名:「若手・女性研究者のためのメンタリングセッション」メンター
年月:2023年05月 -
団体名:日本経済学会
委員名:2023年度秋季大会プログラム委員
年月:2023年02月 ~ 2023年09月 -
団体名:独立行政法人労働政策研究・研修機構
委員名:『日本労働研究雑誌』編集委員
年月:2022年10月 ~ 継続中 -
団体名:日本経済学会
委員名:若手研究支援・男女共同参画委員
年月:2021年04月 ~ 2023年03月